2011年4月26日の涸沢ヒュッテの雪崩被害の様子 

outdoor

2011年4月26日の午後4時半頃 長野県 北アルプス南部の涸沢カールにて雪崩が発生した。

私は、自衛隊を辞めて、北アルプスの涸沢ヒュッテに新人の小屋番として、2011年4月15日から働き始めた。
ヘリコプターで4月15日に入山し、小屋開け作業、除雪作業を毎日行っていた。
4月23日には、涸沢ヒュッテの名物売店「パノラマ売店」が組み上がった。
売店の中には、おでんやお土産、ビール、お酒、ワインを運び入れて、4月27日の開山、涸沢ヒュッテの営業開始にむけて着々と準備ができていた。

2011年4月26日 午後4時半ごろ
その日は涸沢カールは、どんよりとした天気で、ガスも出てきて、早めに外仕事を切り上げて、部屋に戻っていた。
部屋と食堂に繋がる道をスノーダンプで雪かきをしている時のことだった。
ものすごい突風がふき、一面真っ白にホワイトアウトした。
徐々に一面様子が見えてきて唖然とした。
パノラマ売店が吹き飛んでいる。
風で吹き飛ぶレベルの吹き飛ぶではない。
屋根がゴッソリ、涸沢ヒュッテ新館の玄関前に覆いかぶさっている。

2011年4月27日(水) 4:55 撮影

写真は、雪崩にあった翌日に撮影したもの。
雪崩発生の突風時に、涸沢ヒュッテの支配人が雪崩により怪我をしたため、
東邦航空さんによるヘリコプターレスキューを要請。
当日26日は、日も暮れていたので、日をまたいでのレスキューとなった。
以下信州毎日新聞の記事

涸沢で雪崩1人ケガ 小屋施設も被害http://www.naganogakuren.net/scrap/2011/2011.04.28karasawa.htm

2011/4/27/4:55撮影

写真は、パノラマ売店の屋根が吹き飛び、屋根の裏側が見えている様子。
パノラマ売店の証明の配線が引きちぎられ、生々しい。

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写真は、新館玄関前の様子。
パノラマ売店の壁が無残な姿に飛び散っている様子。

2011/4/27/0455

写真は、涸沢ヒュッテ新館玄関前の様子
パノラマ売店は、売店スペースと、その前で飲食できるスペースがありそこにベンチやテーブルをまとめている。
そのベンチ、テーブルも吹き飛んでいるのがわかる。
外に人がおり、これが飛んできたらと考えるととても恐ろしい。

2011/4/27/0537

写真は、涸沢ヒュッテの雪崩のトップにより負傷した負傷者を
東邦航空ヘリコプターの到着を待つ、ヒュッテの小屋番たち

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5時49分無事に東邦航空のヘリコプター ラマが
とても強風で条件の悪い中レスキューにきてくれた!
全員で、負傷した支配人をヘリコプターに搬送する。

2011/4/27/0549

負傷した支配人は、左膝を負傷していたので、なんとか座って乗り込むことができた。
小屋番一丸となって、ヘリの安全運航にも気を付けながら搬送する。
2011年東邦航空のヘリコプターラマは現役の時代。このあともとても活躍する機種である。

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無事ヘリコプターへ搬送完了し飛び立つ

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雪崩が起きたであろう方向の穂高吊り尾根の様子

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日がさし、全体像が見えてくる、しかし、営業開始が近く、パノラマ売店の残骸を片付けながら、ゴールデンウィークの登山客をお迎えする準備をすすめる。

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これは、私が小屋番新人時代のとても強烈に覚えている、雪崩の被害にあったエピソードです。

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